眼の内側には光や色を感じる網膜という組織があります。網膜全体に分布する血管の一つが網膜静脈で、いろいろな原因で網膜静脈が途絶えると、網膜に出血する網膜静脈閉塞症という疾患になります。網膜静脈の根元が閉塞した場合は網膜中心静脈閉塞症となり、網膜全体に出血します。また、静脈の分枝が閉塞すると網膜静脈分枝閉塞症となり、網膜の限局した部位に出血します。
出血やむくみ(浮腫)が、視力に最もかかわる網膜の黄斑に及ぶと視力が低下します。特徴的なのは突然生じるということで、*月*日に見えなくなったと症状の発症時期がはっきりしていることが少なくありません。
黄斑が侵されていない場合は、病変の部位によって症状が異なります(例、上あるいは下の方が見えなくなった)。
物がゆがんで見えたり、曲がって見えることがあります。
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