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院長コラム【目と健康のおはなし】:いしかわ眼科

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院長コラム【目と健康のおはなし】

バックナンバー 2016年12月のONAIR

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放送日 内容

2016年12月3日

緑黄色野菜と目の健康。~黄斑の話①~

黄斑は抗酸化作用をもった天然のフィルター

 

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網膜は眼球の内側の壁に張り付いて、映画館のスクリーンの役割をしています。ここに映った景色を網膜が神経の信号に変換して脳に伝えることにより物が見える仕組みになっています。この網膜に障害が出ると見え方に異常が生じるのは言うまでもありません。黄斑にはキサントフィルという色素が豊富にあるため、実際に黄色をしています。キサントフィルとは天然の色素であるカロテノイドの一種です。動物や植物をはじめ自然が生み出す色の元と言って良いでしょう。映画館のスクリーンと網膜では大きく異なることがあります。スクリーンではどの部分でも同じように写りますが、網膜は中心である黄斑でこそ大変良い視力が得られますが、それ以外のところでは正常の目でも十分良い視力は得られないのです。黄斑は直径2㎜と大変小さな部分ですが、そこから少しずれるだけで0.1の視力も出ません。従って黄斑が障害されると、他の網膜の部分に異常がなくても視力が著しく低下してしまうのです。0.1未満の視力では、運転免許の取得や字を読むのも困難になってしまいます。このように黄斑は視力について大変重要な部分ですから、特に守られているのです。黄斑を黄色にしている成分、キサントフィル類カロテノイドには抗酸化作用が確認されています。細胞が活動していくと、体に有害な活性酸素が発生します。活性酸素は細胞を守るために生まれる成分なのですが、そのまま体内に残り続けると細胞をどんどんサビつかせて、老化を早めたり病気の原因を作ったりします。加えて、キサントフィルには目に有害な紫外線やブルーライトを吸収して網膜への悪影響をやわらげる効果があるのです。つまり黄斑には抗酸化作用をもった天然のフィルターが備えられているというわけです。人間の体は実によくできていますね。キサントフィル類カロテノイドは人間の細胞にあって、器官や組織を構成する重要な成分なのですが、人間の体内ではカロテノイドを生成することができません。つまり、常に外部から補う、要するに食事からとる必要があるのです。キサントフィルと言ってもよくわからないかもしれません。しかし、ルテインやカプサイシン、アスタキサンチンと聞けば耳にしたことがあるのではないでしょうか。ルテインは緑黄色野菜に多く含まれる代表的なキサントフィルです。カプサイシンは、ダイエットの燃焼効果を高めるといわれるトウガラシの辛味成分ですし、鮭やいくらに多く含まれているアスタキサンチンという赤い色素もキサントフィル類です。特にルテインは目に良いと宣伝されてサプリメントとして売られていますね。実際に黄斑の病気で有名な加齢黄斑変性の予防や進行抑制に緑黄色野菜の摂取が有効であるというデータが出ています。ルテインは飛蚊症や老眼が良くなるとして売られていることがあるのですが、これは間違いですね。しかし、ルテインが黄斑のとって必要なことは確かなことですから、野菜が嫌いでどうしても食べたくないという方にはサプリメント摂取は有効かもしれません。

2016年12月10日

網膜の中心がむくむ!?~黄斑の話②~

やはり恐ろしい糖尿病

 

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黄斑は網膜の中心部で直径2mmほどの大きさですが、視力に大きく関係している重要な部分なのです。黄斑は文字通り黄色い色をしていて、この黄斑を黄色くしているのがルテインなどに代表されるキサントフィル類カロテノイドという緑黄色野菜に含まれる色素成分です。抗酸化作用があり、体内では合成されないので食事で摂るのが大切、単純に言えば、緑黄色野菜の摂取は特に網膜に良いという話でした。そして黄斑の異常には様々な状態があります。例えば、穴が開いてしまったり、なんらかの原因で形が歪んでしまったりなどです。中でもよくあるのは黄斑が浮腫んでしまう黄斑浮腫という状態です。黄斑浮腫では、視野の真ん中が影響を受けます。進行に伴ってさまざまな症状があらわれますが、多くみられるのは「かすんで見える」という症状です。他に「物が歪んで見える」「色の濃淡がわかりにくくなる」などの症状もあります。診断は眼科医に直接網膜を診てもらうことと、網膜の断面を描出する特殊な眼底写真を撮影することで正確に行うことができます。一つ目は血流の障害。代表的なのが糖尿病によるものです。血液中のブドウ糖濃度が高くなると血液の流れが悪くなります。網膜血管は大変細いため、高血糖の影響が出やすのです。網膜内の血流・血管障害があると、血管から血液中の成分が漏れ出したり、血管の一部が瘤のように膨れてむくみを起こします。この場合はむくみを軽減する注射や血管の瘤をレーザー光線で焼いてしまう治療が有効です。網膜色素上皮は網膜の一番外側にあって、網膜の土台になっている脈絡膜との境目になっています。網膜と脈絡膜の間では、酸素、タンパク質などの成分が必要量に応じて行き来しているのですが、網膜色素上皮は脈絡膜から網膜へ必要以上の成分が入り込むのを防いだり、網膜内にある不要なものを脈絡膜へ戻したりする働きがあるのです。ここが炎症などで障害されると網膜内に不要なものが蓄積されて黄斑にむくみが起きてきます。原因になっている炎症などを治すのが治療になります。三つ目は、硝子体という網膜の内側にあるゼリー状の組織に網膜が引っ張られて、変形してしまいむくみことが原因です。硝子体は加齢などが原因で徐々に収縮することが知られています。硝子体が収縮すると黄斑付近の網膜とは特に強くくっついているために黄斑に異常が生じやすいのです。このような場合は手術が有効です。このように原因は様々ありますので、原因によって治療法が異なります。ですから原因まで含めて正確な診断をつけてもらい、適切な治療法を選択するのが大切になります。黄斑浮腫を放置すると徐々に網膜の細胞が傷んでしまい、むくみが取れても視力が戻らない状態になってしまいます。網膜の細胞は脳細胞と同じで一度失ってしまったら再生しないからです。ですから「かすんで見える」「ものが歪む」「色の濃淡がはっきりしない」などの症状が続く場合は早めに眼科で精密な検査を受けることはおすすめします。

2016年12月17日

充血と出血。~赤目の原因①~

これだけある様々な原因

 

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目が赤くなる「赤目」と「見えにくさ」が、眼科では2大症状です。赤目は、大きく2つの症状に分けられます。1つは充血、もう1つは出血です。充血は目の中の血管の血液量が増えて血管が太くなることで目が赤く見える状態で、出血は血管が破れてしまい血液が白目の中や下側に溜まってしまい赤く見える状態です。目が充血する原因で最も多いのは炎症によるものです。白目の部分は結膜と強膜という組織からできています。白目が赤くなるパターンにはいくつかあって、部分的あるいは全体に赤くなる結膜充血と特に黒目の周りだけピンクがかった赤色になる毛様充血のパターンがあります。結膜充血は感染やアレルギーによりおこります。目ヤニが出ることが多く、瞼の裏側も赤くなります。黒目から離れるほど赤みが強くなるのも特徴です。原因が感染であるにせよアレルギーであるにせよ、ほとんどの場合は点眼薬で改善しますし、ごく軽度のものであれば自然によくなることも多いです。ですが同じ結膜充血でも症状が長引く場合はウイルスやクラミジアによる場合があります。これらは2週間から4週間近く根気よくお薬を使わないとなおりません。また、他の人に感染してしまうこともあるので注意が必要です。目が充血する原因で最も多いのは炎症によるものです。白目の部分は結膜と強膜という組織からできています。白目が赤くなるパターンにはいくつかあって、部分的あるいは全体に赤くなる結膜充血と特に黒目の周りだけピンクがかった赤色になる毛様充血のパターンがあります。結膜充血は感染やアレルギーによりおこります。目ヤニが出ることが多く、瞼の裏側も赤くなります。黒目から離れるほど赤みが強くなるのも特徴です。原因が感染であるにせよアレルギーであるにせよ、ほとんどの場合は点眼薬で改善しますし、ごく軽度のものであれば自然によくなることも多いです。ですが同じ結膜充血でも症状が長引く場合はウイルスやクラミジアによる場合があります。これらは2週間から4週間近く根気よくお薬を使わないとなおりません。また、他の人に感染してしまうこともあるので注意が必要です。他に結膜ではなく眼球の壁にあたる強膜が炎症をおこしていることもあります。リウマチなどの方がなりやすいことが知られています。治りにくいのが特徴で再発を繰り返すことも多々あります。ステロイド薬を使って根気よく治療しなければなりません。結膜の血管が破れてしまい結膜の中、ないしは下側に出血がたまっている状態を結膜出血と言います。お酒を飲んだ次の日の朝、鏡をみたら目が真っ赤になっているなどの経験はないでしょうか。過度な飲酒はもちろんですが、目を強くこすったり、くしゃみやせきなどが原因のこともあります。また、寒暖の差が激しい季節の変わり目に起きやすいことが知られています。高血圧や糖尿病などで血管が弱くなる病気、貧血や血がとまりにくいなどの血液の病気が潜んでいる場合もありますので繰り返す場合は注意が必要です。出血の場合は点眼薬では治りません。出血が吸収されるのを待つしかないのです。ほとんどの場合は1-2週間で出血が吸収されてきます。色も赤から黄色、白と徐々に戻ります。蒸タオルなどで目を温めると吸収が促進されますので少しでも早く治したい場合は試してみて下さい。ただし、炎症がある場合は温めることは逆効果になりますので、きちんと眼科で診断をつけてもらってからの話になります。

2016年12月24日

疲れや乾燥。~赤目の原因②~

酸素不足に要注意

 

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病気以外でも目が赤くなることがあります。というのは目が赤くて眼科を数件回っているが治らないという方が割といらっしゃるからです。もちろん治りにくい炎症やアレルギーなどの場合もあるのですが、病気以外で目が赤くなる場合もあること知ってもらいたいのです。ひとつは、目の疲れです。目の疲れは充血の原因のひとつです。寝不足やデスクワークなどで目を酷使すると、眼精疲労を起こします。眼の奥が鈍く痛くなったり、頭痛がしたり、ひどい場合は肩こりや自律神経失調により吐き気などの胃腸症状まで出てしまいます。眼精疲労に陥った場合、人体は目の疲れを回復するために、たくさんの栄養分を目に運ぼうとするのです。その為に、目の周りの血液量が一時的に増えるのです。すると血管が太くなり目が充血するのです。これを予防するのはしっかりと睡眠をとること。寝る前のスマホやパソコンの使い過ぎは良くないですね。また、お仕事でパソコンを使わざるを得ない場合は定期的に休憩をとることが大切です。女性の場合は化粧品が原因の場合があります。アイメイクで使用する化粧品を無添加の物に変えてみたりすると改善することがあります。コンタクトレンズの装用も充血の原因になります。コンタクトレンズを装用すると、裸眼の時に比較して、角膜に酸素が到達しにくくなるために目の表面が酸素不足になってしまいがちです。すると足りない酸素を補おうとして目の表面の血液量が増えて、血管が太くなってしまいます。酸素透過性の高いコンタクトレンズであれば危険性が減りますので性能の良いコンタクトレンズの装用をおすすめします。特にカラコンは酸素透過性が悪い場合が多く、充血しやすいので注意が必要です。コンタクトレンズの装用も充血の原因になります。コンタクトレンズを装用すると、裸眼の時に比較して、角膜に酸素が到達しにくくなるために目の表面が酸素不足になってしまいがちです。すると足りない酸素を補おうとして目の表面の血液量が増えて、血管が太くなってしまいます。酸素透過性の高いコンタクトレンズであれば危険性が減りますので性能の良いコンタクトレンズの装用をおすすめします。特にカラコンは酸素透過性が悪い場合が多く、充血しやすいので注意が必要です。

2016年12月31日

「不惑」とはならず!?今年1年を振り返って

改めて実感するあれこれ

 

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今年最後の放送ですから、この一年を振りかえってみたいと思います。 私個人は独立してクリニックを開業するなど、大きく人生が変わった年でした。また、ラジオでお話するなど初めてチャレンジも多く、刺激的な一年でした。新しい環境、新しい仕事、新しい人間関係、不安と安堵が交錯するような毎日で、落ち込んだり元気になったり気持ち的にも忙しかったです。医師として院長として一瞬一瞬で決断を迫られる場面が多いのですが、四十で惑わずとは言うものの、まだまだ迷ってばかりでした。新しい環境、新しい仕事、新しい人間関係、不安と安堵が交錯するような毎日で、落ち込んだり元気になったり気持ち的にも忙しかったです。医師として院長として一瞬一瞬で決断を迫られる場面が多いのですが、四十で惑わずとは言うものの、まだまだ迷ってばかりでした。これまで大学病院などで勤務していて、たくさんの患者さんを診療していたわけですが、その場合「大学病院で診てもらいたい」という方がほとんどなわけです。これが自分のクリニックになりますと、私の診療を受けに訪ねてくれるわけですから、がっかりさせたくないわけです。どうにか力になりたいと思いがさらに強くなりました。反省しなければならないこともあります。診療についても20年もやっているのに、わからないことがまだまだたくさんあるんですね。当たり前ですが、医者は常に勉強しなければならないです。そういう意味で、この番組でお話しする内容を原稿にするという作業はとてもためになりました。いい加減なことはお話しできませんから細かいところもよく調べないといけませんから、知識が深まりました。同じ病気でも、みなが同じように治っていくものではありません。同じ治療をしても真逆の結果になることさえもあるのです。これは生物としての個体差によるのですが、理論的には効果がある薬が効かなかったりするんですね。こういう事は頭ではわかっているつもりでしたが、大学病院での専門外来を離れて色々な病気を診療する機会が増えて、改めて実感しました。「あれれ?そうきたかぁー」という事も多々あります。最近、人工知能なんかで診断した方が誤診が減っていいのではないかという話を聞きますが、難しいと思いますね。医療は人対人ですから、どうしても論理で割り切れないところがあるわけです。患者さんのお仕事、食生活、睡眠時間、冷暖房の状況など生活環境、精神状態、あるいは思想信条までが病状に反映することがあるわけです。年末年始は目の怪我が多い印象があります。飲酒による事件や事故、足元も滑りやすいですからどうぞ気をつけて下さい。人混みに出ることも多いかと思います。感染症に気をつけましょう。家に帰ったら、うがい、手洗いを忘れずにしましょう。スキー場などでは目の日焼けに注意です。照り返しの日光で目が障害されやすいです。サングラスやゴーグルを忘れずに使いましょう。

 

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